
一昔前まではあたり前だったナースサンダル。
通販サイトや雑誌ではまだまだ販売されています。
でも6〜7年くらい前から、看護部がこのナースサンダルの着用を禁止する施設が増えました。
その理由のひとつは、「事故防止」です。
ナースサンダルと院内の事故

一見わかりにくいこのふたつの関係ですが、どういう事なのかと言うと…。
院内での事故防止と言えば、患者さんの安全を守ることが一番に考えられます。
これは当然です。
でもその患者さんを守っている看護師だって、いろんな危険にさらされながら働いています。
私達は、処置のための準備や処置中に鋭利なものを扱う場面が本当に多い

注射針、抜糸剪刀、処置用針、メス、アンプル(薬剤が入っている小型のビン)など、毎日頻繁にこれらを使用しています。
これらを使用するとき、いつも落ち着いた気持ちでのんびりとしているわけではありません。
狭い点滴準備台や処置台の近くに密集する看護師達。
時間帯によっては肘と肘がぶつかるような密集度で、詰所はごった返しています。
そんなときに鋭利なものが落下して足に付きささったら大変

足の甲と指がストッキングやソックス一枚だけで露出しているサンダルを履いていたら流血騒動です。
まだ未使用のものが落ちてきたくらいではそこまで慌てる必要がありません。
ちょっと痛いかもしれませんが、後からきっと笑い話になる程度です。
問題なのは、患者さんに穿刺した後の針や血液や体液が付着した器材が落下してきたときです。
もし、自分の足にそれがささったら…

消化器内科病棟で勤務していた頃は、危険だらけでした。
入院患者さんの半分以上がB型、C型肝炎ウイルスの保有者だったので。
でも感染症の危険性は「どこの病棟だけ」と限局されているわけではないので、いつでもどこでも注意が必要なのですが…。
もうひとつの理由は「不潔」だから。
先ほども言いましたが、ナースサンダルでは足の甲と指が露出しています。
すると結構気になる飛沫物。
病院ではいろんな種類の液体が飛び散っています

血液・吐物・尿・痰・胆汁…といろいろです。
汚染物の処理をしていると、ピチャッと足に飛んできます。
割とへこみます

単に汚いという意味だけではなく、感染の危険性という意味で不潔です。
こんな理由によって禁止され始めたナースサンダル。
病院で支給されるナースシューズも、なんだか冴えないズック靴みたいなものに変更されました。
自分の身を守るという点では、見た目は二の次

それは十分わかっています。
でもせめて、もうちょっとかわいい靴で仕事ができたら、仕事へのモチベーションもアップ

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