転倒転落防止対策

2011年08月17日

転倒転落防止対策

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看護学生時代、いろんな患者さんのカルテの中で、

「♯転倒転落の恐れ」

という看護問題を頻繁に目にしました。

授業でも病院内での患者さんの転倒やベッドからの転落事故の対策について習ってはいましたが、いまいちピンとこなかったこの問題…。

学生の頃は、子供が走っていてこける姿は目にしていても、大人がこけたりベッドから落ちるところなんてあんまり目の当たりにする経験がなかったから…。

でもこの問題は臨床の場面では大変大きな問題となっているのです病院

院内の敷地の中で入院中の患者さんが転倒・転落した場合、外傷の有無にかかわらず事故として取り扱います。

自分が転倒したところを発見した場合も、患者さんから報告を受けた場合でも速やかに主治医または当直医に伝え診察を受けてもらいます。

医師の判断でレントゲンを撮ることもあります。

そして同時進行で師長やメンバーにも報告し、同じことを繰り返さないための対策を話し合い、看護計画に反映させます。

もちろんインシデントレポート(自己報告書)も作成します。

転倒転落事故は、幸いにも無傷か軽症で済む場合もたくさんありますが、反対に看護師の責任問題や院内の安全管理そのものが問われるというような大ごとに発展する可能性もあります。

そのため今ではほとんどの病院において、入院時にはすべての患者さん対象に転倒転落の危険度アセスメントシートに則って患者さん一人一人の転倒転落の危険度を評価し、初期看護計画の立案の時点で転倒転落防止の看護計画がスタートされることになっているはずです。

これまで様々な場面でこの問題にぶつかり、失敗もしてきた私ですが、今日は特に私が経験した2例の転倒・転落事故についてお話したいと思います。

これを読んだことで看護学生さんがより具体的に転倒転落防止対策のイメージを持つことができればいいな、と思います。

@69歳男性の肝臓癌の患者さん。

血管造影目的で入院中でした。

無事に治療も終わり、治療後の発熱も落ち着いてきました。

あと数日で退院出来るような、ADL(日常生活自立度)も完全に自立している患者さんでした。

その日は準夜だった私は夕食後の検温に回っていましたが、その患者さんはベッドには不在でした。

よく病院一階ののロビーに気分転換に散歩に行っているので、その時も

「そのうち帰ってくるかな。」

と思っていたくらいでした。

しばらくして詰所でカルテを書いている時に、その患者さんが戻ってきました。

しかも、顔面から血を流してどんっ(衝撃)

私の方がパニックになりそうでしたが、その患者さん

「いやぁ、近くで花火大会やってるから見えるかなと思って病院の駐車場を歩いてたら、輪留めにつまずいて転んだよ。上ばっか見てたから…」

と笑っていました。

すぐに当直医に報告し、処置をしました。

大事には至りませんでしたが、自己報告書の

「事故は予見できたか。今後の対策は。」

という欄に正直なんて書いていいのかがわかりませんでした。

花火大会の日程を把握して、見に行く時は転ばないようにと注意しておけばよかったんでしょうかexclamation&question

それともロビーで散歩していると思い込んでいたのが悪かったんでしょうかexclamation&question

54床程あるフロアのうちの、院内歩行フリーの患者さんの行動をすべて把握することなんて不可能です。

一応病棟を離れる時には一声かけてもらうようにしていますが、準夜帯は看護師2名体制でやっていたので、詰所が空っぽなんてことはザラでした。

じゃ、駐車場に出ないで下さいと言えばよかったのか…。

うーん。

面会に来てくれた家族を駐車場まで送りに行く患者さんもいるので、そこまでは言えないですね…。

10年前の話なんですが、今だにあの時どうすれば事故を予見して防ぐことができたのかわからずじまいです…。

でも最近になって思うんですが、転倒転落事故は誰にでも起こりうるという事を忘れてはいけないという事です。

ADLが自立しているといっても、高齢になるほどリスクはグンと高くなります右斜め上

(若くても転倒する時はしますが。)

残念ながらゼロにすることは難しいことだと思いますが、限りなく減らすための努力はしなくてはなりません。

A75歳男性、胃癌で入院中の患者さん。

化学療法目的で入院中でした。

入院の少し前から左足首より先にしびれがあり、歩きにくいような感覚があったと言っていました。

主治医は抗がん剤の連続投与による末梢神経障害と診断していました。

そのためトイレは看護師付添が必要でしたが、

「絶対にコケないから」

と、いつもナースコールを押してくれませんでした。

深夜勤務中の私は詰所でカルテを書いていましたが、大きな物音がしたのでその患者さんの個室に駆けつけましたダッシュ(走り出すさま)

患者さんはベッドの横でうつぶせになって横たわっていました。

ナースコールを押してくれない患者さんの場合、こちらから声をかけてトイレに誘導したり、巡視の強化(通常は最低2時間おき、持続点滴中は1時間おきのところ、30分おきにするなど…)をしたりするなどの対策をとります。

もちろんその時も頻回に訪床していましたが、このような事故が起きてしまいました。

患者さんの行動パターンを予測するにも、やっぱり限界があります。

転倒のリスクが高い患者さんに一晩中くっついているわけにもいきませんし、離床センサーは患者さんの同意を得られない場合は設置自体が難しくなります。

(この患者さんにはあとあと離床センサーをつけさせてもらう事になりましたが…)

当直医の診察の結果、慢性硬膜下血腫が判明。

数日後手術になり、術後は左足首以遠のしびれは全くなくなりました。

このような場面に出くわしたとき、発見時刻と状況をカルテに書く必要があります。

この時に絶対に書いてはいけないこと、それは

「訪床時、転倒している。」

という事ですexclamation

転倒する瞬間を見ていない場合は、転倒したという表現を使用してはいけません。

もしかしたら自分で床に横になっていただけかもしれません。

不確かなことを看護カルテに書くと、それは法的な意味を持つ文章として取り扱われるため、ここぞという時に看護師の責任外の問題まで背負ってしまう事になりかねません。

そして慢性硬膜下血腫ですが、これも転倒した時に受傷したとは言い切れません。

よく聞くとこの患者さん、足のしびれのせいで家でもよく転倒していたというのです。

ということは、入院時にはすでに血腫はあったのかもしれません。

だからカルテのアセスメントのところでは、

「転倒による慢性硬膜下血腫か。」

などと書いてはいけません。

事故が起きた時に書くのは事実のみだという事を忘れないでくださいね。

今回はたった2例しかお話しできませんでしたが、転倒転落にまつわるお話は本当にたくさんあります。

多数の事例や先輩の失敗談を知っておくというのは、臨床で働く上で参考になりますひらめき

本を読むよりも、実際に起こった事故について考える方が勉強になると思うので、また別の機会にお話できればいいな、と思っています。

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posted by 看護師ミキ at 07:06| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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