
看護師の離職理由の1位は「妊娠・出産」です。
夜勤を含む変則シフトで働く場合、自分で意識している以上に体には負担がかかっています

重労働や立ちっぱなしはあたり前…

走ったり、ベッドの上によじ登ったりもします

妊娠中でなくても十分キツイ仕事内容なので、おなかの赤ちゃんや母体の健康の事を考えて、家族から辞めるように言われる人もいます

妊娠中ハードな仕事をしていると気がかりな「切迫流産・切迫早産」。
私の周りには切迫流産・切迫早産になってしまった看護師仲間が、すぐに思いつくだけでも8人もいます。
多いようにも聞こえますが、女性が大半を占める職業柄、単に自分の周りに結婚・妊娠・出産適齢期の女性が多い為、必然的にそのような人が多いだけなのかもしれません

でも、そのような状況になってしまった看護師たちはみな、
「自分のせいで赤ちゃんを傷つけてしまった…

というような自責の念に駆られ、辛い思いをしていました。
身体的・精神的ストレスが切迫流産・切迫早産の引き金になる場合もたしかにありますが、もちろんそれらの原因は一つではありません。
それでも自分を責めるような気持ちになるのが「母性」なんですね…。
私の周りには、妊娠が発覚した時点ですぐに退職した看護師仲間もたくさんいます。
母子ともに健康なら何も問題ないのですが、
「もしものことがあった時に、自分の事を責めるのが辛い

という理由からです。
女性がほとんどを占める職業という割に、妊娠した場合のサポート体制が整っていないせいで、退職を決意する看護師が後を絶たないのです

事実、慢性的な人手不足のせいで、妊娠したスタッフが夜勤制限を希望してもなかなか通らないという事もあります。
つわりの吐き気を我慢して働いている姿を見ると、何とも言えない気持ちになります…。
大きなお腹を抱えながら臨月近くまで夜勤をする看護師もいます。
まあでもそういう人は女性の中でも、もともと体力があるタイプのパワフルな看護師さんなんですが

だからと言って、みんなが泣く泣く職場を去っていくというものでもありません

夜勤や度重なる超過勤務(当然タダ残業)、明けや休日の研修会(強制参加)、行き場のないストレスをぶつけ合うスタッフ同士のシガラミなど、みんな「辞めるきっかけ」を探しつつ疲弊しながら働いているというイメージでしょうか…(悲)
(全ての職場がそうではありませんが、急性期疾患をメインに扱う病床数の多い病院ほど、上記のどれかが当てはまるケースが多いです

次に看護師の離職理由の2位ですが、それは「結婚」です。
独身の時は不規則な勤務をしたところで誰かに迷惑をかける事はなくても、結婚するとそうはいかなくなります

配偶者の協力を得られない場合や、配偶者が夜に家を空ける事を許さないというこだわりを持っている場合(笑)、仕事を辞めざるを得ません

同じ院内の外来に異動して仕事をするという選択肢もありますが、近年の不況のあおりを受けて、今やどこの病院も赤字…

外来看護師まで正社員で抱え込むような余裕なんてありません

だから外来に異動する時点で一旦解雇して、臨時職員として再雇用することになります。
同じ院内といえども、病棟と外来なんてアウェーです

ボーナスや基本給、有給(あったところでどうせ消化できないからあまり意味ないですが…)をすべてチャラにして院内で異動するくらいなら、もっと自分の都合のいい職場に転職した方がずっと条件がいいなんてザラです

こうやって看護師たちは卒後すぐから働いてきた大きな病院を辞めて行きます。
「離職理由1位が妊娠・出産、2位が結婚」
という状況は、
「結婚後、妊娠するまでは何とか頑張る

という気持で働いている看護師の多さを物語っていますね。
看護師の就労状況も、一般的な女性の就労状況であるM字型就労
(卒後結婚するまで正社員として働き、出産を機に退職。育児が落ち着くとパート社員として社会復帰するというもの)
にピッタリと当てはまります

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