
我が国の看護師の起源をたどると、「病人の療養上の世話」や「医師の補助」を中心とする、いわば「古くからの慣習の上に成り立っている女性中心の職業」がスタートでした

お手伝いさんや付き人的なイメージですね

比較的最近までこの認識は我々日本人の中に根付いたものだった事に間違いはありません。
誰でも一度は「3K」という言葉を聞いたことがありませんか

つまり、看護師の仕事と言えば「キツイ・汚い・給料安い」の三拍子がもれなく揃った職種ということです

「なんてひどい言われよう…

と、昔はよく憤慨していましたが、3Kがあながち嘘ではないとわかった今では、(幸か不幸か)面と向かって
「よくもまあ、3Kと呼ばれる仕事を選びましたね。ご両親は反対しなかったの

と言われても(実は昔、患者さんに何度か言われた経験があります…悲

「ええ、まあ…

と笑いながら受け流せるまでの自分になりました。
よく、看護師は同じ年代の他の職種に就く女性に比べて給料が良いと言われたりしますが、仕事内容や過酷さを考慮するとずば抜けて良いと言い切る事は出来ません

長引く不況の影響をうけ、
「女性でも一生働くことができる資格」
「女性でも十分稼げる資格」
として近年注目を集めている看護師の仕事。
さらに大学での「看護学部」設置が進んだり、性別によって使い分けていた「看護婦・看護士」と言う呼び方を「看護師」に統一されたことなどを受けて、看護を専門職として位置づける動きが年々活発になってきています。
<補足>:法改正によって、2002年3月から「看護師」へと名称変更がなされました。
職種の違いはあっても、看護師は医師と同じように専門性の高い分野を取り扱うことができる職種として認識されるようになった、大きなきっかけです。
医師の指示通りに動くだけでなく、科学的根拠に基づいた看護を展開出来るような教育制度にどんどんシフトしています。
もっとわかりやすく言うと、「看護師は医師のお手伝いさんじゃないのよ」的な動きです

特定の科の治療・処置を受ける患者さんに、より専門性の高い看護を提供できる専門看護師・認定看護師(もちろん一定以上の臨床経験が必須です。)の教育・配置や、これまでは医師しか認められていなかった処置や投薬を施行できる特定看護師の教育が進められるなど、看護師の中でも「資格の細分化」がなされようとしています。
…でも中には「そんなにもしんどい思いをするくらいなら、専門職になんて就かなくてもいい。」と言う人だって事実いっぱいいるんです

そんな風に言われたら、
「うん、そうかもしれないね…。」
「待遇と仕事内容が合っていると思える仕事、探すべきかもね…。」
と答えるかもしれません。
だってこの私だって、新人の頃からずーっと悩んだり行き詰ったりして働いてきたから

そして私の周りにいる看護師仲間もみーんなそうだから

テレビでよく見るような
「愛と感動の24時間

「看護師と患者さんの深い絆

…というようなこと、正直毎日考えながら働いているわけではありません(笑)
時間中は、とにかく目の前にある膨大な仕事をこなさなくてはならないので…

はっきり言ってきついし、そのせいか、スタッフ同士が行き場のないストレスをぶつけ合うことだってあります。

でも…
「もういい、辞めてやる

「看護師自体を辞めてやる」って人はあまりいません。
これは結局「不満の原因は職場であって、看護師の仕事そのものに対する不満ではない」という事を示しているんだと私は解釈しています

きつくても、汚くても、給料安くても、なぜか看護師って仕事を心から嫌いになれない…

この不思議な魅力(魔力

学校案内のパンフレットや資格取得方法のサイトなんか見てると、
「専門性の高さ」
「人に感謝されることの喜び」
この2点が強調されているようにも見えます。
確かにそれらもゼロではありません。
でも、不満やいら立ちを感じながらも看護から離れられない人って
「結局、看護が好き

という一言に尽きると思います、理屈抜きに…。
3Kと呼びたい人にはそう呼ばせておきましょう

資格を持って、白衣を着て働くことができる人にだけ味わえる「看護の魅力」。
残念ながら言葉では上手く伝えられそうもありません

皆さんもぜひ、「看護師への憧れ」を現実のものとして、その不思議な魅力を実感して下さい。
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